ポパイ刑事のご先祖様は･･･鬼畜野郎だった！！フッフッフ･･･ク～ッックックックックック！ 遅い！遅いぞ日本のソフト会社よ！ やっと今頃ソフト化か！ふぅぅぅぅぅぅぅぅ･･･しかしまあいいだろう。ようやくその寝ぼけマナコが開眼したという事だ(笑)。朝日新聞出版 ⇒ 映像文化社によるマカロニ・ウェスタン再襲来の波状攻撃に、ついに本家も血塗られたガンクレイジーを送り込んで来た･･･その名は『さらば荒野』('７１)！西部劇が衰退の道を辿りつつあった'７０年代、ニューシネマ・ムーブメントの中から新しいスタイルを持ったウェスタンが登場した。知的センスとアイロニーを漂わせた『明日に向かって撃て！』や『さすらいのカウボーイ』など、いくつかの作品は伝説となった。しかし、西部劇ファンの間から忘れられていく作品もまたある。その野蛮極まりない獣性で、お上品ぶったシネフィルたちを鼻白ませた本作『さらば荒野』もその一つだ。無法者の首領コールダー(オリバー・リード)は、読み書きを学びたい一心で女教師メリッサ(キャンディス・バーゲン)を誘拐する。しかし彼女は、その地方きっての権力者ルーガー(ジーン・ハックマン)の妻だったのだ。怒りに燃えたルーガーは、追跡隊を結成して、後を追う・・・。と書くと、何やらありきたりな追跡ウェスタンのように思えてしまうが、問題なのはルーガーという男だ。演じるは『フレンチ・コネクション』の鬼刑事ポパイで知られるジーン・ハックマンだが、ルーガーは、そのポパイ刑事も唖然としてしまうに違いない、とんでもないサディストなのである。冒頭、ルーガー夫婦のベッドシーンでは、妻メリッサの顔は苦痛にゆがみ、何と家畜を屠殺する映像がカットバックされ、まるでレイプシーン・・・。そう、妻を単なる「所有物」としか考えていないこの傲慢な男は、愛するものを奪われた怒りでなく、己を侮辱した盗っ人への制裁のために「人間狩り」を敢行するのだ。一方、無法者コールダーは粗野で無口だが、女には優しい。始めは恐怖におののいていたメリッサだが、やがて旅を続けるうちに、夫にはない優しさをコールダーの中に見出し、惹かれてゆく・・・。かくて幕を開ける血と硝煙にまみれたマンハント。追跡隊は遠距離からスコープ付きライフルで、一方的に無法者たちを虐殺する。無法者＝｢悪｣と追跡者＝｢善｣の構図が一瞬にして逆転し、加害者が被害者に・・・。これは、正義の名の下に行われる、暴力の狂気を描いた映画なのである。原題の「The Hunting Party」は、「狩猟隊」を意味すると同時に、血に狂った人間たちの狂騒・パーティーも同時に意味しているのではないだろうか。やがて、生き残りはコールダーとメリッサだけになり、二人は灼熱の砂漠に逃げ込む。しかし、野獣と化したルーガーは、独りになっても、どこまでも追い続ける。そして陽炎の中で響き渡る銃声は・・・。かつて、開拓者精神とアメリカの正義を掲げた西部劇は、ベトナム戦争を背景に、アメリカの偽善を告発するジャンルへと変貌してゆく。『さらば荒野』は『ソルジャー・ブルー』と共に、ニューシネマウェスタンの中で血にまみれた産声を喚げた、呪われた赤子なのである。ちなみに、また古いVHSソフトの商品ページにレビューが結合されてしまっているようなので但し書きをしておくと、これは日本版DVD【ASIN: B07GTSDC88】に投稿したレビューである。チョットお上品すぎるパッケージデザインがアレだが(キャンディス・バーゲン押しか？)、正直、北米版ＢＤのデザインを見習って欲しかったゼ。画像貼っちまった。ソフト担当者は勉強してくれ。やっぱり作品への愛が大切だよ、愛が。まあしかしだ、なぜか今年はウェスタン祭りでこいつは目出度い。ここは素直に御輿に乗ってやろうぢゃないか(笑)！！で、ついでに『西部番外地』もソフト化ヨロシク！！ところで、残虐スペイン・ウェスタン『Cut Throats Nine』の国内DVD化がついに実現！って噂、ホントですか？

2023/05/28

シドニー･ポワチエとトニー・カティスの二人が、主演の傑作サスペンスドラマです。黒人と白人の脱獄囚が、護送車の事故により、二人の手首に１ｍほどの鎖で繋がれたまま放りだされて奇跡的に生き延び、生死をかけた逃亡がはじまる。二人は相手を殺してでも鎖を切って逃亡しようとします。異人種同士、憎みあい、ののしりあい、相手をだましあい、それでも鎖はどうしても切れない。はらはら、ドキドキさせる展開が続きます。その命懸けの逃亡中に、男同士の友情が自然と芽生えていく、その過程が感動します。心理状態の変化の描き方が、とても自然です。ラストはどうなってしまうのか、最後まで目を離せない映画でした。

2023/05/26

観賞後に「あ～楽しかったなぁ」よりも「あのシーンはなんだったのか」「なぜあんなことをしたのか」という疑問が浮かぶ。最後まで見れたので星3。母親が典型的な感じではじめはキツイ。後先考えずにヒスってる。はぐれてから父の所で集合する意味が不明。父と会った時になぜわざわざ父の家で集合したのかがわかる。でも理由は凄くどうでもよくて、ただの物語上のお約束。家族愛を深める的な。それだけだった。災害的な必然性は一切ない。息子の糖尿病設定も意味がなかった。普通は拒否されて当たり前だし「生き残った後にインスリンの無い世界でどうやって生きて行くのか」という大事な部分には一切触れず。そういった葛藤すらない。ただ「救ってくれ」「親子愛」だけ。お人好しや善人に救われまくるけれど、逆にお人好しと思われた人に酷い扱いされて息子と離れ離れになったり。でもむしろ「そりゃそうなるでしょ」という感想しかでない。ドラッグストア的なところで銃撃されるけどなぜかその後に銃を持とうとしない。知らない人の車に乗って散々な目にあったのにまたヒッチハイクはじめるし(笑)最後に父から銃を託され「家族を守ってくれ」と言われるが、飛行機止めるシーンでその銃を持たずに交渉を始める。いやいや、普通だったら飛行機の操縦者に銃ぶっ放されて車どかされて終わりですよ。またもや善人に救われるも、その善人は不時着の時に…9ヶ月どうやって糖尿病の幼い子どもと過ごしたのかは特に何もなし。持病持ちはあらかじめはじかれてるので十分な量の薬があるわけないのに。ようするに糖尿病はただ「政府から選ばれたけど拒否されるため」だけの舞台装置だった。ならもう少し装置として疑問のわかない病気にしてほしかった。仮に糖尿病の人がこの映画を見ても、教訓として学べるところはないでしょう。

2023/05/23

ツッコミどころ満載のバカバカしい内容でした。ニコラスケイジはこういうのハマり役だよね。

2023/05/19

アル・パチーノの主演でなければ平凡な展開だったかもしれない。若き頃のワルさは映像では描かれていないが今時分のワルさは描かれている。それは自分に嘘をついて愛する人に本当の自分で嘘をつくことだ。常に「人（友人、子どもの母になる人、昔の付き合い人）」 が起点となっている。それは普通の描き方なら「巻き込まれている」 形になるが、アル・パチーノが描くと、全てを包み込んで受け入れているようにみえる。だから、正真正銘の悪いやつではなくワルという片仮名で表記したくなる、格好いい男なのである。真っ当ではない、しかし他者を裏切れない男という自分を貫く、そんな魅力が描かれた映画。

2023/05/19

Of course, some controversy about this film, as it portrays deaf people as unable to hear music and unable to even understand why hearing people like music. That's a bit off. But other than that, a really heartwarming story about coming of age and making yourself into your own person. Loved the acting and the actors. Highly enjoyable film for the whole family, and something you could use in an English Lit class. No overtly sexual scenes or violence.

2023/05/18